Nutanix Objects をPCBR用にセットアップする(準備編)

 

はじめに

NCI 7.3からPrism Central BackupRestoreのバックアップターゲットとしてNutanix Objectsが利用できるようになった。

実際に検証をする中で、いろいろと知見がたまったので手順とともに記録しておく。

 

なお、検証の目的としては以下を設定している。

Nutanix Objectsを手軽に試してみる。

Prism CentralPoint-in-Time BackupRestoreの知見拡大

 

特に1つ目の”手軽に”というところが重要である。

検証に際して多大なリソースや目的に対して不必要な可用性などは求めない。

ネットワークやDNSレコードなども既存からいじることなく、VLANもサブネットもなしでの検証を目指す。

 

 

 

免責事項

本記事はテスト目的などで手軽に構築することを目的としているため、

必ずしも要件は推奨事項に一致していない点はご留意ください。


シリーズ一覧

準備編

Object Store作成編

Bucket作成編 

PCBR実行編


まずは準備から

 

Nutanix Objectsを検証する前に必要な準備を整えておく。

以下はその一覧である。

 

  • IPアドレスを準備する
  • Nutanix Clusterを構築(要7.3
  • Prism Centralを構築(要7.3
  • Storage/Publicで使うSubnetを定義する(要IPAM
  • 証明書を準備する(*)

 

* 証明書に関しては事前に準備可能だが、理解の容易さを考慮して必要になったタイミングで説明をする。

 

 

Nutanix Cluser / Prism Centralの準備

最新の7.3を利用する以外に特別なことはない。

ただし、Prism Centralに関してはLicensing以上の機能を利用するため、サイズをSmall以上を選択しておく(HA構成は不要)

 

なお、Nutanix Objects自体は追加のメモリを要求しないが、Objectsを有効化するためのマーケットプレイスの利用に際して追加のメモリが必要となる(4GB

Prism Central - Minimum Additional Resource requirements for each feature or Portfolio services enabled on PC

 

 

IPアドレスの準備

Objects 5.2 - Nutanix Objects User Guide

 

最小構成なのでDHCP Poolには5つのIPを準備する。DHCP用のIPを含む)

Pool外で追加で3つのIPを準備する

 

対象

IPアドレス

IP 個数

Worker VM

DHCP

1

Load Balancer VM

DHCP

1

Internal MSP Service(ようわからん)

DHCP

2

IPAM DHCP Service

DHCP

1

MSP,DNS,API Server(ようわからん)

192.168.80.241

192.168.80.242

2

 

Nutanix Object Store Public IP

192.168.80.243

1

 

※以下のサブネットは使えないので注意。

10.100.0.0/16

10.200.0.0/16

 

※要件的にはDHCPアドレスを含む5IPがあれば良さそうなのだが、実際はDHCP IP以外で5IPがないとValidationが通らなかった。

IP Poolは必要数に対して+1しておくのが良い

 

Subnetを定義する

最小構成なので、Storage/Public Networkで共通のSubnetにする。

VLANも切らず、管理系と同じでよい。

DHCP Poolに管理系と同じサブネット、DNSGatewayを設定する

 

 

次回予告

以上で準備は完了となる。

次回からは実際にObject Storeを作成していく。

 

参考

Prism pc.7.3 - Prism Central Backup, Restore, and Migration

Prism pc.7.3 - Configuring Point-in-Time Backup to Nutanix Objects

 

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