NutanixでStorage Only Nodeは必要か?

 記事概要

Nutanix環境でのStorage Only Nodeの是非について質問を受けたので個人的に調べた結果のまとめ。

参考

https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Web-Console-Guide-Prism-v7_0:wc-deployment-specifications-compute-only-node-c.html

 

Storage Only Nodeのメリット&特徴

  • Compute リソースに依存しない柔軟なストレージ容量拡張が可能となる
  • SOノードではハイパーバイザーのライセンスが不要
  • データベースソリューションなどの用途で、CO/SOノードのみで構成する2Tier構成が可能

 

 

Storage Only Nodeのデメリット&制限&イマイチな特徴

  • SOノード上で仮想マシンを稼働できない
  • SOノードはAll Flash必須
  • SOノード利用時は、SOノードでは25GbE 4ポート以上が必須となるだけでなく、HCIノードでも25GbE 2ポート以上が必須。
  • SOノードの合計NIC帯域は、HCIノードの合計NIC帯域の倍以上である必要がある。
  • SOノードではRDMAは非サポートになっている
  • SOノード専用モデルは存在しない(結局HCIと同等の要件を満たす必要があり、SOノードに特化した安価モデルというわけにはいかない)
  • 専用のライセンスはないため、HCIノードと同じようにコアベースのNCIライセンスを利用する
  • 推奨されるノード比が、1HCI:2SOとなっており、軽い容量増設では使いにくい
  • SOノード上のCVMvCPU要件が異常に大きい(the number of vCPUs assigned to Controller VMs on the SO nodes must be greater than or equal to the total number of available cores on all the AHV HCI nodes in the cluster.
  • SOノードは1ソケットが可能だが、HCIノード側2ソケットが求められる

 

 

構成上の問題

  • データローカリティのメリットが薄くなり、VM移行時のネットワークトラフィックが増加する
  • SOノードに保存されるデータ量が多くなりやすく、障害時の影響が平準化されない
  • SOノードにIO負荷が集中しやすく、SOノードように太い帯域がが必要になる
  • その割にはRDMAはなぜか非サポート
  • SOノード障害に耐えうるだけのリソース余剰が必要。
  • データローカリティやSOノード障害を考慮するとRF+1SOノード数が必要となる。つまりRF2の場合はSOノードは最低3ノードからが推奨となる

 

 

Storage Onlyノードが有効なケース

  • ESXiを利用しているケース(SOノードのVMwareライセンスが不要になるため)
  • ノードをフル搭載してもストレージだけが足りないような状況で、かつコストメリットがあるケース
  • アプリケーション側のライセンスの都合でCompute Nodeを制限したい場合

 

まとめ(私見)

AHVが標準となっている現在の新規Nutanix提案においては、基本的にライセンスコストメリットの無いSOノードは、ストレージ単体増設によるコストメリットがないどころか、逆に要件や推奨事項の厳しさによってHCIノードで増設するよりもコストアップになってしまう可能性がある。
SOノードを検討するとすれば、ESXiをハイパーバイザーで利用している既存環境か、Oracleなどの稼働範囲(Compute Node)でライセンスが適用されるケースなどが考えられる。

コメント

このブログの人気の投稿

NutanixサイザーのCPUリソース計算について調べたこと

Nutanixクラスタにノードを追加する

(Nutanix)Dell XC モデルのアップグレード準備メモ(LTS 6.5.x -> 6.10)