Nutanix Foundation for Windowsによる1ノードクラスタの作成(失敗)
はじめに/本記事の概要
Foundation
for Windowsを用いて1ノードクラスタの自動構築を実施する
Foundation for Windowsのインストールや入力についての細かい説明は別の記事をご参照ください。
※本記事の1ノードクラスタは最終的に失敗します。
利用しているプラットフォームが1ノードクラスタをサポートしていないためです。
利用したバージョンと環境
作業時点で最新のでFoudation 5.6.1を利用する
AOSは6.5.5.7を利用する
ハードウェアはDell社のPowerEdgeサーバのNutanix専用モデルであるXC640を利用する
事前の構成ファイル作成
以下のサイト(要ログイン)でFoundationで利用する構成ファイルを作成できる
Add Newから新しい構成を作成する
Foundationと同じように入力ができる
Node IPの設定
クラスタの設定
AOSの項目は何もしない(イメージング時に指定する)
Hypervisorの項目も同様に何もしない(イメージング時に指定する)
IPMIの認証情報を設定したのちに、右下のValidationを実施する
確認画面
Validation結果
最後に画面下部のDownload Configurationでファイルを取得し、Save and Exitで終了する
ノードの構成ファイルを利用したイメージング手順
前項で生成・取得した構成ファイルを利用してクラスタを自動構成する
Foundationを起動し、Import the Configuration file から、作成したファイルを取得して読み込む。
今回は手動検知のため、Convert to manual nodeで構成ファイルからノードIPの設定を読み込む
手動検知ノードの選択と、手動検知ノードへのアクセス方法(IPMI IP or MAC Address)を指定する
AOSとHypervisorのバージョンを指定する。
※必要に応じてインストーラーファイルをアップロードする
セキュリティのタブでCVMのデフォルトユーザパスワードとLockdownモードの設定が可能(今回は設定しない)
すべての入力が完了したら構成を開始する。
シングルノードのため警告が出るので、確認して先に進む
進捗を見守る
クラスタ作成失敗&ログ確認
イメージング後のPhase2で失敗した。
調査をするために右上のDownload Log Bundleからログを生成し、内容を確認する。
ログバンドルを回答すると複数のファイルが確認できる。
タイムスタンプからある程度ファイルを絞り込む。
Cluster_XC3.log がそれっぽい名前をしているため確認していく。
するとOne-Nodeクラスタはサポートしていないというメッセージを発見した。
どうやら今回のノードはシングルノード構成は非サポートだと判断された模様。
Single Node構成可否について
よくよく探したら以下のKBにまとまっていた。
Single-Node
and Two-Node Clusters FAQ (nutanix.com)
あらかじめ確認しておけ、というご指摘には反論の余地もない。
言い訳をさせてもらうと、そもそもの名称として統一性がなく(one-node,1-node,single
node など)検索がしにくく、かつグーグル検索でヒットする公式ドキュメントには、single node クラスタ利用時のハードウェアの制限やKBのリンクなどに言及はなかった点は不親切だと思う。
そういえばFoundationが何やら警告を出していたことを思い出し、改めてFoundationの警告を確認してみる。
Foundationが言うには、このノードは手動検知のため、1-node 構成をサポートしているかどうか判断できないと言っている。(それならKB番号くらい書いていてくれてもいいのに、とはおもう。)
そこまで言うなら自動検知をさせてみることにした。
Foundationによるイメージングは完了していたため、該当ノードでCVMは起動していたため、今ならば自動検知ができる。
実際に自動検知をしてみたところ、手動検知と異なりシリアル番号が自動で入力された、IPMI MACアドレスが入力されていたりと、表示上の差異があるためきちんと自動検知ができていることがわかる。
この状態で再度クラスタ構成を進めてみる。
Clusterタブはそのままで変更ははい。
AOS/Hypervisor タブでは、すでにAOSとAHVはInstall済みなのでSkip Installationとしておく。
Securityタブもそのままでよい。
IPMIタブは自動検知の場合は入力不要のため、そのままStartを押してみる。
すると、宣言通りこのノードはシングルノードクラスタをサポートしない旨のメッセージが表示された
ぱっと見では手動検知との表示の差異が見つけにくいが、きちんと読むと非サポートの旨が明記されている。
なによりも、OKボタンしかなくクラスタ作成に進むことができないため、自動検知の場合は間違って構成してしまう、ということを避けることができる
コマンドで実行してみる
Foundationがダメならコマンドで試してみることにした。
Nutanix CEと同じ手順でクラスタを構成してみた。
途中で失敗すると思ったが、あっさりと成功してしまった。
Prism Elementでログインしても特に問題はなさそうだった。
コマンドでインストールできたとしても、非サポートであることは変わりないが、逆にコマンドでは非サポート構成に気づかず構成ができてしまうリスクがある、という見方もできるため、作業の際はFoundationによる自動検知&自動のクラスタ構成のほうが確実と思われる。
Foundationはどのように検知しているのか?
FoundationはGUI操作後、即座に非サポートのプラットフォームだと判断している。
CVMにアクセスしている様子もなく、コマンドでの構成は成功することから、Foundation自身で判断をしていると考えられる。
おそらく、Foundation自身がサポート構成をまとめたファイルを持っているか、互換性チェックのスクリプトにハードコードされていると考えられる。
もしその個所を特定できれば互換性チェックをパスさせることも可能だと考えたが、残念ながらその個所を特定するには至らなかった。
特定して互換性チェックを強引にパスしたとしても、非サポートであることには変わりはないので本番環境で利用することはないので、ただの好奇心に過ぎない
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